不妊手術

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不妊手術とは

雄犬・雄猫の精巣を陰嚢内から摘出する去勢手術と、雌犬・雌猫の卵巣・子宮を摘出する不妊(避妊)手術のことを指します。

不妊手術の目的

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  • 望まれない子犬・子猫を生ませない
  • 犬・猫と飼い主様の双方のストレスを減らすことができる
  • 予防できる病気がある

去勢手術とは

  • 雄の犬・猫の精巣を陰嚢内から摘出する手術です。
  • 通常は、お腹を開けずに手術しますが、精巣が降りずにおなかの中に残ったままの子はおなかを開けて切除する必要があります。
  • 初回発情前の生後5〜6ヶ月齢頃を勧めております(それ以降でも手術は可能です)。
  • 基本的に、入院はせず日帰りです(年齢や状態により変更がございます)。
  • 手術後は必要であればエリザベスカラーを装着し、7-10日後くらいに抜糸をします。
  • シャンプーやトリミングは、抜糸後7日程度経過したら可能です。
去勢手術のメリット
  • 望まれない繁殖を防止できます。
  • 発情に伴うストレスを減らすことができます。
  • 腰を振るマウンティング行為、あちこちにおしっこをしてしまう犬のマーキング行動や猫のスプレー行動、攻撃性の低下により喧嘩によるケガや猫のFIV(猫エイズ)・FeLV(猫白血病)の感染などの問題行動を抑制することができます。
  • 『精巣腫瘍』『前立腺肥大』『肛門周囲腺腫』『会陰ヘルニア』など、性ホルモンが関与している病気の予防となります。
去勢手術のデメリット
食欲が増し(自由に食べられるようにした場合、食事量が22%増加します)、必要なカロリーは30%程度減少するため、太りやすくなります。
そのため、摂取カロリーを30%減らす必要がありますが、今は不妊・去勢手術後のフードなどもありますので、食事の管理でケアができます。

不妊(避妊)手術とは

  • 雌の犬・猫の卵巣のみ、もしくは卵巣・子宮両方を摘出する手術です。
  • 当院では、卵巣・子宮両方を摘出する手術方法を実施しています。
  • 初回発情前の生後5~6ヶ月齢頃を勧めております(それ以降でも手術は可能です)。
  • 基本的に、入院はせず日帰りです(年齢や状態により変更がございます)。
  • 手術後は必要であればエリザベスカラーを装着し、7-10日後くらいに抜糸をします。
  • シャンプーやトリミングは、抜糸後7日程度経過したら可能です。
不妊(避妊)手術のメリット
  • 望まれない繁殖を防止できます。
  • 発情に伴うストレスを減らすことができます。
  • 高齢になると起こりやすい『乳腺腫瘍』『子宮蓄膿症』『卵巣・子宮腫瘍』などの性ホルモンが関与している病気の予防となります。
乳腺腫瘍について
  • 不妊(避妊)手術による乳腺腫瘍の予防率が最大のメリットだと思います。
  • 犬では、初回発情前に手術をすれば99.5%、1回発情後で92%、2回発情後で74.0%もの乳腺腫瘍発生に対して予防効果があるとされています。
  • また、犬の乳腺腫瘍は良性と悪性の確率が50%ずつで、さらに悪性の中でも転移の確率が高いものが50%と言われています。
  • 猫では、生後6ヶ月頃までに手術すれば91%、生後7−12ヶ月齢では86%の乳腺腫瘍の発生に対して予防効果があるとされていますが、生後1年を過ぎてしまうとほとんど予防効果がないとされています。
  • また、猫では80−85%が悪性と言われ、潰瘍を形成することが多く、潰瘍が形成されるものは予後が悪いとされています。
不妊(避妊)手術のデメリット
食欲が増し(自由に食べられるようにした場合、食事量が22%増加します)、必要なカロリーは30%程度減少するため、太りやすくなります。
そのため、摂取カロリーを30%減らす必要がありますが、今は不妊・去勢手術後のフードなどもありますので、食事の管理でケアができます。

手術について

麻酔・手術について
  • 100%安全な麻酔・手術は残念ながらありません。
    麻酔薬に対するアレルギーなどによる呼吸や心臓が停止するなどのリスクがあり、特に犬ではパグ・ボストンテリア、猫ではチンチラ・ヒマラヤンなどの短頭種は他の種類よりも麻酔のリスクが高い傾向にあります。
  • 少しでも麻酔や手術のリスクを減らすために、安全性の高い麻酔薬の使用や手術中の呼吸や麻酔状態のモニターなどで動物の状態把握を行い、より安全に手術を実施しています。
  • 術前検査として、一般身体検査や各種臓器の異常を調べる血液検査、心電図などを行っております。
縫合糸反応性肉芽腫について
手術時に使用する縫合糸に反応して皮膚炎や肉芽腫が形成される『縫合糸反応性肉芽腫』ができてしまうことがあります。犬で多くどの犬種でもリスクはありますが、特にミニチュアダックスフンドで発生が多いとされています。
当院では、少しでもリスクを減らすために反応しにくいとされている吸収糸を採用しております。
鎮痛について
昔は「動物は痛みに強いから大丈夫」というような理由であまり鎮痛処置をされておりませんでしたが、現在では人の医療と同様に動物も手術の痛みをできるだけ軽減することが回復を早めると考えられています。
そのため当院では、動物の状態や手術に応じて鎮痛薬の種類を選択し投与し、去勢・不妊(避妊)手術における動物の痛みに対しても配慮しています。

手術の注意事項

  • 手術をご希望の方には、来院時に身体検査や手術の説明などを行っております。
  • 事前に、手術日の予約と、身体検査・血液検査などの術前検査が必要です。
  • 手術部位や留置針を入れるために前足などの毛刈りをさせていただきます。
    細心の注意をしていても皮膚がデリケートな子などでは皮膚に赤みやバリカン負けをしてしまうことがありますが、感染予防のために手術前の必要な処置ですのでご了承ください。

手術前日から手術後までについて

手術前日の夜9時以降

  • 食事やおやつはあげないようにしてください。
  • 水は飲ませても構いません。

手術当日の朝

  • 当日も食事・おやつはあげないようにしてください。
  • 朝8時以降は、お水をあげないようにしてください。
  • 朝10時半くらいまでに病院に連れてきてください。

手術とお迎え

  • 12時〜15時の休診時間に手術を実施します。
  • 基本的に、17時頃にはお迎え可能です。
  • 必要に応じて、エリザベスカラー・消炎鎮痛薬を処方いたします。

手術後

  • 帰宅後、お水やいつもの量の半分くらいまでであれば食事をあげても構いません。
  • 基本的に、お散歩も翌日から可能ですが、傷口が汚れない場所だけでお願い致します。
    (雨の日や草むらなどは抜糸が終わるまでは避けてください)
  • 7-10日程度で抜糸が可能です(猫の去勢手術では糸を使用しないため抜糸はありません)。
  • 抜糸後、7日程度でトリミングやシャンプーが可能です。